金属の「ねばり強さ」とは?高周波焼き入れとの関係性
創業以来、高周波焼入れ一筋で品質向上に努めてきております。埼玉県川口市の博英工業株式会社です。

金属加工の現場でよく使われる言葉に、「ねばり強さ」という表現があります。
これは専門的には「靭性(じんせい)」と呼ばれる性質の一部です。
しかし、「ねばり強い金属」と言われても、なかなかイメージが湧きにくいのではないでしょうか。
本日は金属のねばり強さと、高周波焼き入れとの関係についてご紹介いたします。
「硬い金属=強い金属」と思われがちですが、実はそれだけでは十分とは言えないのです。
例えばガラスは非常に硬い材料ですが、衝撃が加わると割れてしまいます。
一方、鉄はある程度変形しながらも破断を防ぐことができます。
この「壊れずに変形し続けられる性質」が、金属におけるねばり強さ(靭性)です。
より身近な例で考えてみましょう。
- 輪ゴム ➔ 引っ張ると伸びる
- 板チョコ ➔ 曲げるとすぐに割れる
チョコレートは硬いですが衝撃に弱く、すぐに破断します。
一方輪ゴムは、形を変えながら力を受け止めます。
金属も同じなのです。
硬いだけの金属は衝撃で割れることがありますが、
ねばり強い金属は、力を受けても内部で変形しながら耐えることができます。
この「割れにくさ」こそが、製造業で重要視される性質なのです。
金属は一見、ただの固い塊に見えます。
しかし内部では、原子が規則正しく並んだ「結晶構造」を形成しています。
力が加わると、この結晶構造の中でわずかな『すべり』が起こります。
- すべりが起きにくい ➔ 割れやすい
- 少しずつすべりが起きる ➔ 力を逃がせる
つまり、ねばり強さとは、金属内部がどれだけ上手に力を分散できるかという性質でもあります。
そしてこの内部構造をコントロールするのが、「熱処理」です。
当社が行っている高周波焼き入れは、必要な部分だけを瞬時に加熱し、急冷することで組織を変化させる技術です。
高周波焼き入れでは、
- 表面は硬く
- 内部はねばり強さを保つ
というバランスの取れた特性を実現できます。
例えば歯車やシャフトなど、繰り返し荷重がかかる部品では表面の耐摩耗性と内部の靭性の両立が非常に重要です。
「硬さ」と「ねばり強さ」を両立させること。それが熱処理の大きな役割です。
当社は創業60年以上、金属熱処理加工に携わってまいりました。
長年の経験と品質へのこだわりにより、用途に応じた最適な高周波焼き入れをご提案いたします。
ただ硬くするだけではなく、「壊れにくい部品」をつくる。これからも、高品質な製品をお約束いたします。







